お知らせ

お知らせ投稿:JISS_md研究会

MD分科会からのお知らせ MD#07_31

発信日:令和6年11月1日
内容:第4回分科会の実施報告と次回のご案内
発信者:分科会幹事代表 三堀 隆(主席研究員)

"MD分科会 R6第4回分科会の実施報告と次回予定等"

  今回は、「10月1日、イランがイスラエルに向けて行った弾道ミサイルによる大規模攻撃」を取り上げ、分科会を実施しました。 お陰様で、一般会員6名、研究所側からは肥田木事務局長及び研究員4名、計10名の参加をいただきました。


  開催通知にも書きましたように、2023年10月のハマスがイスラエルに対して大規模な奇襲攻撃以降、イスラエルと、ハマス及びそれを支援するヒズボラとの武力闘争が激しさを増し、ついにはパレスチナ過激派組織を実質的に支援しているイランまで巻き込んた紛争へと発展しています。
  なかでも、2024年10月1日にイランが実施した「イスラエルに向けてのミサイルを発射する大規模攻撃」は、180発以上もの弾道ミサイルを使った攻撃で、イスラエルの防衛システムを突破した弾道ミサイルが、各目標(地点)に着弾・爆発している様子が、現地時間の7時半過ぎであったこともあり、多く目撃され、メディア、SNS等に取り上げられています。また、引き続いて10月26日には、イスラエルによるイランへの報復攻撃も敢行され、イラン・イスラエル全面戦争へのエスカレーションへの懸念が高まっています。
  今回の分科会では、背景にある歴史的、宗教的、政治的な要因は別として、イラン・イスラエル紛争におけるミサイル攻撃に焦点をあて、中でも従来の弾道ミサイルだけではなく、いわゆる極超音速兵器がされていることに注目をし、研究結果を報告しました。

  2時間近い講義となってしまいましたが、そのポイントを以下に「まとめ」として、掲載させていただきます。

   【まとめ

    • 10月のミサイル攻撃の特徴

      • ・ロシア式複合攻撃(4月)から、弾道ミサイルによる集中攻撃に!
        ・イランのミサイル基地からの直接発射 (MRBMによる急襲)
        ・新・極超音速ミサイルを使用!?
        ・イスラエルが誇るミサイル迎撃体制に不安が露呈 !

      •  
    • 参考となったこと

      • ・量、質共に予想を上回る弾道ミサイルによりイスラエルの防空網を突破!⇒領域/地域ミサイル防衛の在り方!

      • ・ウクライナ戦争では得られない、ミサイル発射・着弾の様子が明らかに。
        ⇒ 発射時のブースター燃焼は、民間観測衛星からも探知可能 !?
        ⇒ 攻撃効果(軍事施設⇔民間地区)から見える精密攻撃の必要性
        ⇒ 宇宙領域からのInt.・ターゲティングの重要さ!

       

以上


1.今回の実施内容:

    ■ テーマ:”イランによるイスラエル攻撃 @10月1日 ”
        - 問われるミサイル迎撃体制の有効性!-

    ■ 講師:  三堀 隆 (JISS 主席研究員)
    ■日時/場所:10月31日(木) 15:00-17:00 @JISSオフィス
    ■内容:

      • イラン・イスラエル紛争の発端と紛争経緯
      • 10月1日のミサイル攻撃
          ・着弾状況
          ・発射地点
          ・ミサイル防衛に係る主なアクター
      • 遡って、4月13日のミサイル攻撃
      • イランの使用ミサイル(MRBM):新・極超音速兵器!?
      • ⅴ 関連した動き
          ・米国、THAADシステムを急遽イスラエルへ配備
          ・10月16日、イスラエルの”反撃”準備、極秘情報の漏洩で明らかに!?
          ・10月26日:イランへの「報復」 

2.次回予定等:

    ■ 第5回  :”大規模災害発生時の情報収集に不可欠な宇宙”(仮)

    ■ 講師 : 中村 太一 工学博士(有人宇宙システム株式会社 常務取締役)

    ■ 日時/場所:11月28日(木) 15:30-17:00 @JISSオフィス ←現在調整中

以上