内容:第6回分科会の実施報告と次回のご案内
発信日:令和6年12月23日
発信者:分科会幹事代表 三堀 隆(主席研究員)
"MD分科会 R6第6回分科会の実施報告と次回予定等"
今回は、前々回の「イランのイスラエルへのミサイル攻撃」の研究に続く位置づけで、10月26日未明から行われたイスラエルによる「イランへの反撃」を取り上げ、分科会を実施しました。 一般会員4名、研究所側からは長瀬理事、肥田木事務局長及び研究員の4名が参加し、計8名で意見を交換できました。
イスラエルによると、10月26日の反撃では、約100機の戦闘機を使った空中発射弾道ミサイル(ALBM)によるスタンド・オフ攻撃を実施、標的は20か所近くに及ぶとされています。
攻撃状況も、首都テヘラン近郊への空爆では、対空ミサイルシステム及び軍事施設などが破壊され、そのうち軍事施設については、固体ロケットエンジン等のミサイルを製造する工場がピンポイント攻撃を受けている状況が、メディアによって衛星写真等を使って検証され、報道されています。
今回の研究報告の詳細は、紙面の関係で割愛しますが、前々回の「イランのイスラエルへの大規模ミサイル攻撃」が、脅威からの極超音速兵器を含む”弾道ミサイル攻撃”の実例として、一方、今回のイスラエルによる空中発射弾道ミサイルを使った「イランへの反撃」は、まさに、”スタンド・オフ攻撃能力を使った反撃”の実例として、我が国のミサイル防衛のあり方を研究するものにとって、大変参考となるものと考えます。
特に、これら実例を突きつけられると、我が国は、①脅威からの極超音速兵器を含む攻撃から、イスラエルのように重要拠点そして国民を守れるか? 、②脅威からの更なる攻撃を抑止するために、イスラエルのように計算された確実な反撃ができるか? といった思いにさせられました。
年の瀬のお忙しい中、ご参加いただいた皆様には、改めまして深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。 また、ピンポイントでの開催となったため、ご都合がつかず、関心をお寄せいただきながら、ご参加いただけなかった方々には本当に恐縮でした。いつかまた、機会を得て、ご紹介させていただきたいと思っております。
次回は、年初にふさわしく、ご要望の多い、時事ネタを扱います。皆様、奮ってご参加ください。
以上
1.今回の実施内容:
■ テーマ:イランへの反撃 “ Days of Repentance ”
- 報復の連鎖に終止符を!-
■ 講師: 三堀 隆(JISS 主席研究員)
■日時/場所:12月19日(木) 15:00-17:00 @JISSオフィス
■内容:
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- ⅰ 「Days of Repentance:悔改めの日々」
- ⅱ イラン・イスラエル紛争の経緯
・4月13日:イランがミサイル約300発とドローンを発射
・10月1日:イランによる約200発の弾道ミサイル等の発射 ⇐10月度MD分科会での報告 - ⅲ イスラエルの”反撃”準備 状況の漏洩- 米国の情報戦!?
・資料1:イスラエル空軍の準備状況(地理空間情報局 !?)
・資料2:イラン攻撃に向けての総括評価(国家安全保障局 !?) - ⅳ 10月26日:イスラエルによるイランへの「反撃」
・どのように攻撃は行われたのか?
・攻撃対象は?
・どのような武器が使われたのか?
・成果/被害はどうだったのか? - ⅴ まとめと所見等:
・ 「イスラエルの”反撃”@10月26日」のまとめ
・ 所見等
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2.次回予定等:
■ 第7回 :“ 激動の2025年!? ・・・第2次トランプ政権始動 ”
■ 講師 : 三堀 隆(JISS 主席研究員)
■ 日時/場所: 1月23日(木) 15:00-17:00 @JISSオフィス ←月末ではありません、ご注意ください!
以上