2023年度研究報告書【中間報告2】の発刊にあたって
2023年度も分科会形式にて研究を展開し、計11回、各回平均参加者9名と活発な活動とすることができました。ご参加いただいた皆様には、幹事一同、心より御礼を申し上げます。
昨年度の「ウクライナ侵攻と宇宙利用」に続き、今年度の研究報告「中間報告2」では、視点をアジアに移し、テーマを「不透明さを増すアジア情勢」としました。
ご案内のとおり、アジア地域では、中華人民共和国による領土・海洋権益を巡る権威主義的な威圧活動を背景に、インドを中心とする南アジア並びに、朝鮮半島を含めた台湾・南シナ海・日本といった東アジアにおける安全保障環境は、急速に不透明さを増しています。
今回は、この状況に焦点をあて、まずは、主にインド共和国及び大韓民国の対応(ミサイル防衛、宇宙利用等への取り組み)の調査を行い、結果を「中間報告2」としてまとめました。なお、台湾を巡る情勢については、まだ一部調査すべき事項があり、次回「中間報告3」にて報告を予定しております。
今回の報告をまとめにあたっては、分科会活動を通じて広く皆様のご協力のもと、可能なかぎり最新の状況をとらえるべく努力を致しました。 この報告書を通じて、我が国が置かれている厳しい安全保障の現況への認識が広がり、我が国が進むべき方向について議論するための一助となれば、幸いです。
2024(令和 6)年3月
「ミサイル防衛における宇宙利用」研究会 幹事一同
三堀 隆 (主席研究員)
藤井 政弘 (事務局長)
神山 洋一 (政策研究員)
田中 好雄 (主任研究員)
「新たな脅威への対処に不可欠な宇宙 Ⅳ」
-迫りくる有事、ミサイル攻撃への備え-
【中間報告2】
【研究報告書の内容/目次】
第Ⅱ部 不透明さを増す東アジア情勢
1.迫りくる危機
(1)”War with China:ジェームズ・ドビンズ氏”
(2)中国周辺で頻発する国境紛争
(3)米国の対応と同盟国との連携
2.インド共和国(インド)
2.1 インドをめぐる話題
2.2 ミサイル防衛
2.3 核戦略
2.4 対衛星攻撃兵器(ASAT)
2.5 インドの実力:宇宙関連
(1)インドの実力①:宇宙産業と衛星保有数
(2)インドの実力②:ISRO(インド宇宙研究機関)
(3)インドの実力③:NavIC(IRNSS)
(4)インドの実力④:衛星打上げロケット
(5)インドの実力⑤:プロジェクト NETRA(宇宙状況監視ネットワーク)
3.大韓民国(韓国)
(1)繰り返される北朝鮮のミサイル発射
(2)韓国の対応
(3)我が国との比較
【次回の報告内容】
【中間報告3】
第Ⅱ部 不透明さを増すアジア情勢(続き)
4. 台湾
【研究報告書電子版】
JISS会員の皆様は、以下のリンクから、pdf版の研究報告書がダウンロードいただけます。
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JISS研究報告書(JISS Technical Report 2023-04)【中間報告2】電子版