MD研究会からのお知らせ MD#14

発信日:令和5年5月25日
内容:R5第2回分科会の実施報告と次回のご案内
発信者:MD研究会 三堀(幹事代表)
分類:研究会_MD

"R5第2回分科会の実施報告と次回のご案内"

 第2回分科会(5/24)を実施しました。今回、外部からは、特別ゲストに防大名誉教授 森下 久氏をお迎えし、一般会員としては、新規会員を含め、3名の皆様に参加いただきました。研究所側からは、MD研究会の研究員に加え、今津理事長を始め、長瀬理事の参加を得て実施できました。

 今回のテーマは、前回の分科会の内容(米戦略国際問題研究所(CSIS)による”中国の台湾侵攻ウォーゲーム”)と関連が深いので、まず振り返りとして、CSISウォーゲームの基本シナリオを再度取り上げて、「戦闘はどのように展開したのか」を改めて概観しました。前回は時間の関係で十分議論できなかった「CSISのWarGame論文をどう読むか?」についても説明し、特に我が国も、「電撃的な先制ミサイル攻撃」に備えた準備(宇宙ISRシステムを含む)が必要との見解を共有いただけたと考えます。

 さて本題の中共軍の「A2/AD戦略」については、A2を本土統合防空、ADを戦略火力投射として中共軍の戦略を整理しました。細部としては、時間の都合上、対空ミサイルシステムが中心となりましたが、全体を通じてポイントとなる箇所には、現在中共軍が主力としている兵器の具体名等を挙げておきましたので、確認いただければと思います。
なお、今回の説明では、A2/AD戦略の中核である中共軍IADSは「階層化・縦深化・統合化」と特徴とするとまとめました。すなわち、センサ/プラットフォームについては、宇宙・空・海・陸各々に、その特徴を活かした見通し外・長距離・中距離をカバーするシステムを配備し、それらを衛星等を活用した戦術データリンクで連接して統合的に運用することを戦略構想とし、中共軍は各種装備の開発・導入(戦略)を行っていると分析しました。もちろん、この目標は、米軍も目指しているものであり、決して簡単ではなく、実戦に近い様々な訓練/演習を通じて錬成されていくものでしょうが、目標が明確である分、決して侮れないものと考えます。

 さらに今回は、電磁波/アンテナが御専門の森下防大名誉教授にも参加いただいたので、今回のテーマの一つでもある、中共軍のSAM/レーダサイトをGoogle Earth Proを使って探索してみることにしました。台湾海峡に面した沿岸域に多数配置されたS-300PMU2や警戒監視レーダの様子をつぶさに見るとともに、特徴的な長距離レーダ(OTHレーダ、PバンドLPAR、XバンドLPAR)の配置、外見等を確認し、話題がつきませんでした。

 次回は、5/21-24にかけて米国ミズーリ州セントルイスで開催されたGEOINT 2023 シンポジウムからの最新情報をお届けできればと考えています。昨年度のGEOINT 2022の状況については、昨年の分科会で報告し、また研究レポート2022にて会員の皆様にご紹介したところですが、果たして今年はどのような内容が報告されたのか楽しみです。

 2項「次回予定等」に現時点での計画を載せておきますので、奮ってご参加いただければ幸甚です。新規の参加者(会員)もウェルカムです。【コチラ】を参考にお申し込みください。

1.今回の実施内容:

  テーマ: ”中共軍の「A2/AD戦略」”
   日時/場所:5月 24日(木) 15:30-17:30 @JISSオフィス
   内容:(以下のとおり)

2.第2回予定等:

  テーマ:”GEOINT 2023 シンポジウムからの最新情報(仮)
   日時/場所:6月29日(木) 15:00-17:00 @JISSオフィス

  1. 場所等:参加者はJISSオフィス(紀尾井町)に5分前までに参集。リモート配信は行いません。
  2. 講義、資料等:すべて幹事側にて準備します。
  3. 会議でのディスカッションはチャタムハウス・ルールに準じることとします。参加者には自由な意見交換をお願いします。

3.今後の計画: 毎月月末の木曜日に開催することで、原則運営いたします。
          ・第4回 7月27日(木)15:00-17:00 @JISSオフィス

以上

発信日:令和5年5月25日
内容:R5第2回分科会の実施報告と次回のご案内
発信者:MD研究会 三堀(幹事代表)
分類:研究会_MD

"R5第2回分科会の実施報告と次回のご案内"

 第2回分科会(5/24)を実施しました。今回、外部からは、特別ゲストに防大名誉教授 森下 久氏をお迎えし、一般会員としては、新規会員を含め、3名の皆様に参加いただきました。研究所側からは、MD研究会の研究員に加え、今津理事長を始め、長瀬理事の参加を得て実施できました。

 今回のテーマは、前回の分科会の内容(米戦略国際問題研究所(CSIS)による”中国の台湾侵攻ウォーゲーム”)と関連が深いので、まず振り返りとして、CSISウォーゲームの基本シナリオを再度取り上げて、「戦闘はどのように展開したのか」を改めて概観しました。前回は時間の関係で十分議論できなかった「CSISのWarGame論文をどう読むか?」についても説明し、特に我が国も、「電撃的な先制ミサイル攻撃」に備えた準備(宇宙ISRシステムを含む)が必要との見解を共有いただけたと考えます。

 さて本題の中共軍の「A2/AD戦略」については、A2を本土統合防空、ADを戦略火力投射として中共軍の戦略を整理しました。細部としては、時間の都合上、対空ミサイルシステムが中心となりましたが、全体を通じてポイントとなる箇所には、現在中共軍が主力としている兵器の具体名等を挙げておきましたので、確認いただければと思います。
なお、今回の説明では、A2/AD戦略の中核である中共軍IADSは「階層化・縦深化・統合化」と特徴とするとまとめました。すなわち、センサ/プラットフォームについては、宇宙・空・海・陸各々に、その特徴を活かした見通し外・長距離・中距離をカバーするシステムを配備し、それらを衛星等を活用した戦術データリンクで連接して統合的に運用することを戦略構想とし、中共軍は各種装備の開発・導入(戦略)を行っていると分析しました。もちろん、この目標は、米軍も目指しているものであり、決して簡単ではなく、実戦に近い様々な訓練/演習を通じて錬成されていくものでしょうが、目標が明確である分、決して侮れないものと考えます。

 さらに今回は、電磁波/アンテナが御専門の森下防大名誉教授にも参加いただいたので、今回のテーマの一つでもある、中共軍のSAM/レーダサイトをGoogle Earth Proを使って探索してみることにしました。台湾海峡に面した沿岸域に多数配置されたS-300PMU2や警戒監視レーダの様子をつぶさに見るとともに、特徴的な長距離レーダ(OTHレーダ、PバンドLPAR、XバンドLPAR)の配置、外見等を確認し、話題がつきませんでした。

 次回は、5/21-24にかけて米国ミズーリ州セントルイスで開催されたGEOINT 2023 シンポジウムからの最新情報をお届けできればと考えています。昨年度のGEOINT 2022の状況については、昨年の分科会で報告し、また研究レポート2022にて会員の皆様にご紹介したところですが、果たして今年はどのような内容が報告されたのか楽しみです。

 2項「次回予定等」に現時点での計画を載せておきますので、奮ってご参加いただければ幸甚です。新規の参加者(会員)もウェルカムです。【コチラ】を参考にお申し込みください。

1.今回の実施内容:

  テーマ: ”中共軍の「A2/AD戦略」”
   日時/場所:5月 24日(木) 15:30-17:30 @JISSオフィス
   内容:(以下のとおり)

2.第2回予定等:

  テーマ:”GEOINT 2023 シンポジウムからの最新情報(仮)
   日時/場所:6月29日(木) 15:00-17:00 @JISSオフィス

  1. 場所等:参加者はJISSオフィス(紀尾井町)に5分前までに参集。リモート配信は行いません。
  2. 講義、資料等:すべて幹事側にて準備します。
  3. 会議でのディスカッションはチャタムハウス・ルールに準じることとします。参加者には自由な意見交換をお願いします。

3.今後の計画: 毎月月末の木曜日に開催することで、原則運営いたします。
          ・第4回 7月27日(木)15:00-17:00 @JISSオフィス

以上